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zoom RSS 芦田愛菜ちゃんの「ビューティフルレイン」

<<   作成日時 : 2014/12/04 13:08   >>

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もしも記憶が存在しないならば、意識もまた存在しません。自分の過去を何も保存しない意識、自分自身をたえず忘れる意識は、瞬間ごとになくなってまた生ずる意識だということになります。(ベルクソン)

豊川悦司と芦田愛菜主演ドラマ「ビューティフルレイン」を泣きじゃくりながらDVD鑑賞。すばらしかった。画像

愛菜ちゃん扮する小学生の美雨は、生まれたばかりのときに母を亡くし、都電が走る下町の工場で働く父、圭介(豊川悦司)とふたりで仲睦まじく暮らしている。でも父ちゃんは最近なんだか忘れ物が多い。それがたまたま受けることになった脳検査で若年性アルツハイマー病だったと判明する。現在のところまだ治療法はなく、どんどん物忘れの症状は進行し、やがて娘のことも自分が誰かもわからなくなり、最後は寝たきりになると聞かされる。衝撃をこらえ、心配かけまいと美雨や職場のみんなに病気を隠そうとしていた圭介だったが、過去に認知症の義母の介護をしていた工場の出戻り娘あかね(中谷美紀)に見抜かれてしまう。治癒できない病ということだけは美雨に知らせないまま、安全のため娘との別居を決意する圭介だったが…

という物語。難病物に下町人情喜劇の味わいをまぶし、決して暗くならずに、笑わせ、泣かし、感動をあたえる。記憶障害を取りあげた映画は外国にあったけど、若年性認知症というどこにでも起こりうる病気は現実味と社会性を持って迫ってくる。

蟹江敬三と丘みつ子の、小さな工場の経営者夫婦をはじめ、ふたりの同僚、商店街のひとびと、おまわりさん、病院の担当医、みな人情味にあふれた人達だ。あかねの台詞にあるように、ベタベタした人間関係がしだいに心地よいものに感じられてくる。
そんな中小企業や個人商店を滅ぼそうとしているのが憎むべき自民党主導の新自由主義だ。そうした安倍晋三をこそ、滅ぼさねばならない。
介護に疲れはて、義母の死後、夫の心無い一言によって離婚に踏み切ったあかねは、はじめ圭介と美雨の別居を勧めるが、それも自分の経験を絶対化していたにすぎないことに気づかされ、転回してゆく。そこにいたる台本も巧み。

愛菜ちゃん演じる美雨は、ほんとうに「聖少女」ともいえる健気なやさしさで、どうように優しい父ちゃんとのこまやかな情愛をつくりだす。父ちゃんの病気が治らないと知らされ泣く演技も、そこらの役者のように目をおさえたり、声をあげたり、洟を啜ったり、顔を歪めたりなんかしない。ただしずかに、かすかに息をあえがせ、瞳をうるませ、やがて一筋の涙がそっとこぼれおちる。スタニスラフスキーの演技術は愛菜ちゃんによって完成させられたのではないかと思うほど。

一話一話に感動がこめられている。とりわけ、圭介との別居を承認した美雨が、最後に父ちゃんとのささやかな四つの願い事をかなえてゆく回、そして最終回、逆に今度は美雨が圭介の願いをかなえるため、ふたりきりで旅行に出かける場面はすばらしい。

物語は悲劇では終わらず、未来に希望を託す。担当医の古賀は新薬開発のためアメリカへわたり、あかねは介護福祉士を目指しはじめる。職場の仲間も、それぞれのやりかたで圭介を支える。夏から秋にかけてのほんの短いあいだだけに絞った展開が効果的。

担当の先生が、出番は少ないけれど落着きある芝居で圧倒的な存在感をみせている。演じる安田顕って誰かと調べたら、大泉洋とおなじTEAM NACSの役者で、素顔は変態の三枚目だと知って驚愕。ウサギのうーちゃんも出てきて大満足。ともあれ、愛菜ちゃん主演ドラマはどれも見応えがある。「明日、ママがいない」もなんとかDVD出してもらいたい。これがオクラ入りされるのは日本文化の一大損失ではないだろうか。

芦田愛菜「雨に願いを」
https://www.youtube.com/watch?v=3-5f3tDtoqE

かくして、今日も正義は、愛菜ちゃんによって守られた。

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