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zoom RSS 末次由紀『ちはやふる』

<<   作成日時 : 2016/05/27 20:30   >>

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偉大な芸術作品については批評界や文学研究筋からする、相互に対立する判断があまりに多いという不満がしばしば聞かれる。人々はそこに学問としての不十分さを見とるのである。もちろん、それがて執筆者たちの不誠実あるいは不十分な知識から出たものである場合は、遺憾に思うほかあるまい。だがそれでも、芸術作品は、情報を蓄積する能力をもった特別な装置であることを忘れてはならない。/芸術作品は、芸術的生命を持ち続けているかぎり、それ自体が新しい解釈を、いわば、配給し続けるのである。――ユーリーロトマン『文学と文化記号論』

やっと今月はじめての更新。映画「ちはやふる 下の句」を観た(けっこう前)。上の句が公開されたころ、評判はよかったのだが、別段興味を惹かれなかった。でも下の句には松岡茉優が出てるというし、上の句を観てなくても楽しめると新聞記事にあったので、観ようと思ってたのだ。

そんなとき、新しくできた近所のお湯屋に、末次由紀の原作漫画があったので、読みはじめたら止まらない。最初の五冊を読んでから、映画を観、そのあと数日かけて31巻まで読みふける。

いや面白かった。映画のほうは松岡茉優がかわいいので許すが、映画での場面(高一編)が終わったあとから、原作はどんどん面白くなってゆくのだ。

勝負事の物語は面白いが、競技かるたとはこれほど奥が深いのかと感心。つい能條純一『月下の棋士』とくらべてしまうけれど、はるかに面白い。能條には将棋の知識がなさすぎるのではないか。

主人公の千早が圧倒的な強さを見せる天才というわけではないところがいい。勝率もあまり高くない。さらに、登場人物のひとりひとりが、こまやかに描きだされているのもよい。ふつうなら雑魚キャラあつかいされ描き捨てられそうな人人にも、作者の愛がこめられている(ヒョロくんなる人物が「がきデカ」の亀吉そっくりにみえるのは私だけだろうか?)。

ただし、抜群に面白いのは千早たちが二年生のころまでで、以後は、競技かるたのパターンが出尽くしてしまったのか、試合内容よりも登場人物の内面描写ばかりになっているので物足りなくなる。

かくして、今日も正義は、私によって守られた。

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