沖縄喜劇の女王・仲田幸子

映画「ライフ―いのちをつなぐ物語」を観た。

 BBC制作らしく、以前テレビでみた場面も多いのだが、さすがにその映像は素晴らしい。どうやって撮影したのだろうか。地球は人間だけのものではないということを、もう一度思い返さなければならないのだ。

 それにしても複合型映画館とやらは面倒くさい。まえキネマ旬報でシネコンの功罪みたいな記事が載っていたことがあるけど、映画館はふらりと立ち寄って感動したら何度でも見続けるってのがむかしのおいらの流儀だったけど、シネコンのばやい、それどころか、つまらなくて途中で帰ろうとしても出口が封鎖されてたりする。三年ぐらいまえ、開映ぎりぎりで切符売り場に到着したら、夏休みだったので家族連れの行列ができていて、並んでるうちにその回の切符の販売時間が終了してしまった、なんてこともあった。
 新しくできる旧東急文化会館には映画館はないのだろうか。おいらはあすこで精神形成したといっていいぐらいで、牧伸二の大正テレビ寄席の収録とかも観に行ってたし、プラネタリウムにもしょっちゅう足を運んでいた思い出の場所なのだ。

 さて、新聞に沖縄喜劇の女王と呼ばれる仲田幸子の芝居と映画上映が横浜で開かれると聞いて、これは観なければなるまいと出かける。といっても仲田幸子についてはなにも知らなかった。
 十年ぐらいまえだったか、沖縄の芝居が国立劇場で行われたのを観たことがあった。沖縄出身者が多く来場してたらしくて、轟いたのは上演中子供が客席を走りまわり、しかも最前列の客が平気で携帯で喋っている。現地ではこんなかんじで芝居を観ているのだ、芝居とは本来かくあるべきものなのだ、客席全体をふくめて演劇なのだとムリヤリ自分を納得させて観たのだが、けっきょく芝居の内容自体はまったく頭に入らなかった。
 今回もやっぱり入場の段取りが悪くて、切符に整理番号など書き込んでいたのに、いざというときにはすっかりアナーキーな状態になってしまっていたのだが、なんとかいい席に着けたので満足。

 はじめに記録映画「オバアは喜劇の女王」を。散髪屋の夫婦喧嘩に巻き込まれる劇が面白い。「福ちゃん」という演目らしく、わかりやすく、若い客が多いときに上演するようだ。その場の客の雰囲気にあわせて、自由に演目を選んでいくそうだ。芝居は本土の大衆演劇とおなじく、決まった台本はなく、口伝えで稽古してゆくという。
 すこしまえに、沖縄の笑いについての番組をNHKで放送していたけど、ブーテン・てるりん・笑築過激団、若手のお笑い米軍基地を取り上げていて仲田幸子はでてこなかった。「命は宝」という小那覇舞天の思想を、仲田幸子も受け継いでいるようだ。できれば沖縄大衆演劇の歴史もまとめて紹介してほしかった。

 映画のあとは、幸子の孫の仲田まさえの歌。澄んだ歌声。それからオバア率いる劇団でいご座の寸劇。仲田幸子は藤山寛美みたいなかんじ。「たてまつる」という題の、借金取りを追い返す話なのだが、沖縄方言がまったくといっていいほど理解できない。これほど標準語とかけ離れているとはびっくり。外国語といっていいんじゃないか。現地でも若い人はもう方言が理解できないらしいのだが、沖縄出身のお客さんは大喜びしていて、ちょっと悔しい。しかしこうした言葉を守り伝えてほしいと願う。主役の幸子はややわかりやすいセリフをしゃべり、まさえは標準語でしゃべっている。
 たくさん映像が残されているようなので、いつの日か字幕付きで上映してもらえないだろうか。あっ、DVD出てるんだ。字幕はついているんだろうか。



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