広瀬隆『二酸化炭素温暖化説の崩壊』

SEALDs批判者はだいたいつぎの三種類に分けられる。ひとつは安倍政権支持のネトウヨ・保守派。二つ目は共産党嫌いの小沢一郎支持者。三つ目は武力革命を目指す左翼過激派。安倍支持者はともかく、あとのふたつは政権打倒の一点共闘だけでもできないものか。

あいもかわらず、進化論関連の本を読んでいる。
先月、ダーウィン『種の起原』をとりあげた番組を教育テレビで放送していたが、長谷川真理子が「獲得形質の遺伝は間違いです」と断言してたの聞いて見るのをやめた。まえにエホバの証人の冊子がうちに配られていたので読んでみたら、「進化論は科学的と言えるか」として、「観察も再現も正確な予測もできないので、科学的理論とは言えません。さらに、科学的仮説とみなすことさえできません」とバッサリ切り捨てられていた。キリスト教と進化論についてはいま構想中の評論にすこし書こうと思っているので、詳しくはふれない。

西原克成『生物は重力が進化させた』読む。西原の本は『追いつめられた進化論』『顔の科学』も読み、刺激を受けた。内容はどれも重複しているが、この本が一番わかりやすい。著者は一部でトンデモよばわりされているが、突然変異と自然淘汰よりはるかに説得力がある。中尾光善『驚異のエピジェネティクス』でも、獲得形質遺伝の可能性についてふれられている。ほかにも生命大躍進展でもとりあげられていたウイルス進化説は、森山茂の好著『自己創成するガイア』で生物共進化の源として語られている。進化論は面白い。俺からすれば、なにより説得力に欠けているのが突然変異と自然淘汰の新ダーウィン主義なのだ。

タイム誌編集記者による『ユナボマー 爆弾魔の狂気』読む。ユナボマー逮捕後一ヶ月で刊行されただけあって、内容は薄く、出来の悪いノンフィクションの見本みたいな本だけど、事件そのものが特異だけにもっと掘り下げてほしく、その後の裁判経過や社会的反響などふくめ、いまこそ新たに考察されるべき問題だ。文末に付された犯行声明論文「産業社会とその未来」はじつに興味深い。終末的危機意識が狂気の行動を導く。これは極論のように思えるが、革命の普遍的本質なのではないだろうか。

広瀬隆『二酸化炭素温暖化説の崩壊』を読む。
福島原発の事故が起こるまで、環境問題といえばもっぱら地球温暖化だった。広瀬は事故の一年前に出された本書で、その主張を徹底批判している。二酸化炭素はそれじたいはただの気体にすぎず、地球生命券を破壊するほどのものではないらしい。広瀬の議論は統計を駆使した実証的なもので、かなり説得力があるのだが、おなじように温暖化論者や寒冷化論者の著作を読んでも、おそらく俺は説得されるだろう。
つまるところ、診断よりどのような処方箋をあたえるかが問題なのだ。温暖化論者が原発推進を唱えているならば、その主張は信頼できない。じっさい、東京電力の資金提供を受けているらしい有名な登山家は温暖化防止のための原発推進を主張している。原発にも反対している温暖化論者も多く、広瀬もはじめはそうした人たちとならば同じ目的地をまざして歩んでゆけると思っていたそうだ。
本書の前半は温暖化説への論難だが、後半は人類がどのように自然環境と調和を保っていけるかという、本質的課題を扱っている。温暖化現象とよばれるものはじつは都市部におけるヒートアイランド現象で、それは膨大な電力消費とつながっている。原発はクリーンエネルギーだなどという者もいるが、それは二酸化炭素を出さないというだけで、実態はおそるべき環境・生態系の破壊で成り立っているのだ。
では自然再生エネルギーはどうか。広瀬がそれに懐疑的なのは、それが自然界に入っていくからだという。かんたんにいえば、大規模な自然破壊を伴うからであり、そこには必ず巨大な利権が絡んでいるだろう。けっきょく原発と同じなのだ。広瀬が勧めるのは、いまはエンファームとよばれるようになった燃料電池だ。その主張はむかしから変わっておらず、広瀬の思想が信頼できるゆえんでもある。

《野生生物が生きられなくなる原因を、これらの生き物に尋ねてみればよい。人間がおこなう樹木伐採と、山野での道路建設が、ほとんどの原因である。残りは密猟だ。/野生の昆虫類が減るのは、農薬・除草剤・化学肥料の散布と、河川の護岸コンクリート化が、ほとんどの原因である。/海の魚介類が減るのは、海岸のコンクリート化、テトラポッド、汚染物排出、発電所の大量排熱、海砂採取がほとんどの原因である。現地を調べたことのない自称「エコロジスト」たち都会の「温暖化教」信者が、これらの自然破壊行為を、まったく罪のない二酸化炭素になすりつけている。》
しかし俺は、ここまでいわずとも、原発に目をつぶるのでないかぎり、温暖化論者とも自然破壊防止で手を握れるのではないかと思う。環境問題を温暖化に矮小化させてしまうのでなく、引用部分にあるような本質的事柄に目を向けて、ともに変革に取り組めるのではないだろうか。温暖化論者も自然保護を求めるかぎり、広瀬の警告に耳を傾ける必要があるのだ。

広瀬はまた、台風の発生と海底マグマの関連に注目している。台風が頻発するとき、つづけて地震も起こりやすいという。今年の連続する台風と、火山活動の頻発は注意しなければならない。原発再稼働なぞもってのほかなのだ。

安倍晋三は不正選挙のニセ総理だ。不正選挙が行われている可能性はきわめて高い。広瀬はぜひとも、この問題に取り組んでもらいたい。



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