川本喜八郎と岡本忠成

インド映画「ダンガル」DVDを購入し、何度も繰り返し観て、そのたび感激して泣いている。ネット動画を観ると、日本版では削除された場面がかなりあることに気づき、オリジナル版はブルーレイでなきゃ観られないと知る。そうなると完全版がみたくなり、ツタヤでわざわざブルーレイ再生機を借りて観ると、これはやっぱ完全版のほうが断然いい。なぜカットするのか理解できない。とうとうオリジナル版と再生機まで購入してしまった。完璧な映画といってもいいんじゃないか。
主演のアーミル・カーンは五十半ばの中年男を演じるため、まずはじめに体をブクブクに太らせて、のち若いころを演じるための減量と肉体改造に取り組んだという。同じ人間とは思えない変貌に驚かされるばかりだ。
そんなわけですっかりアーミル・カーンの映画にどはまりし、代表作「きっと、うまくいく」もDVD鑑賞。これも面白かった。笑えて哭けて、ハラハラドキドキの展開。170分間まったく目が離せず、飽きさせない快作。ネタバレになるので粗筋紹介は避けるが、インド映画の水準はもはや世界最高に位置するといっても過言ではないだろう。

国立映画アーカイブで「川本喜八郎+岡本忠成 パペットアニメーショウ2020」をみる。数年前の持永只仁展につづく企画。
川本喜八郎と岡本忠成は言わずと知れた人形アニメ作家。
川本喜八郎は少年時代に「道成寺」をはじめとする代表作数本をテレビで見て衝撃を受けた。大学に入ってテアトル池袋のオールナイト上映会も観た。岡本忠成は俺が大学生の時に亡くなったので、遺作「注文の多い料理店」をはじめさまざまな作品の上映会がしばしば開かれ、ずいぶん観た。文楽のような様式美を追求した川本作品にくらべ、素朴な素材を多用した岡本作品は民俗人形戯に似た味わい。一見子供向けのようでいながら、持永作品のような暖かみではなく、屈折した闇のような暗がりが窺えるのが岡本作品の特徴で、とりわけ漫画映画「チコタン」は衝撃の内容だった。
展示は両者の人形や絵コンテなど。傑作「南無一病息災」の板人形ももあった。映像もいくらかあり、制作風景も収められ、興味深い。
持永・川本・岡本作品はもっと手軽にみられるようにならないものか。

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