アルティメット2

画像
みみみ君とモモちん

 それにしてもいいアクション映画が少ない。デンゼルワシントンとジョントラボルタ主演「サブウェイ123」はそこそこ面白かったけど、生理的興奮には至らず、ウェズリースナイプス主演「アートオブウォー2」は駄作、米国は特撮に頼る以外の表現法を忘れてしまっているようだ。

 「アルティメット2 マッスル・ネバー・ダイ」をみる。またもリュックベッソン製作の活劇。「特別な道具を使うことなく障害物を効果的かつスピーディーに乗り越える術」パルクールを駆使した前作はかなり面白かったが、「007カジノロワイヤル」であっさり乗り越えられてしまった感がある。
 今作のアクションを見ていて、「007リビングデイライツ」を思い出した。モロッコかどっかの建物をゼイムズボンドが飛びまわる場面は、ヤマカシ風アクションの先駆けだったのかもしれない。上映されず削除された箇所があって、それは二本の電線に張った絨毯に乗って空中をわたっていくアクションだった(いまではDVDの特典映像に入っている)。今作によくにた場面が登場するのをみて、当時世界最高のアクション監督だったジョングレンの偉大さをあらためて感じる。
 前作アルティメット
 http://oudon.at.webry.info/200607/article_5.html

 さて「アル2」だ。前作の最後の場面から始まるのだが、その三年後という設定。前作で潜入捜査官ダミアン(シリルラファエリ)と正義感あふれるならず者レイト(ダビッドベル)によって破壊から救われたバンリュウー13地区は、けっきょく壁に囲われ、以前より治安が悪くなり、いくつかのギャング集団に牛耳られている。一匹狼のレイトは、爆弾で壁を壊してまわり、警察に追われている。女装して中国マフィアの巣窟に潜入したダミアンは犯罪組織の大物達をつぎつぎ捕らえている。ここんところ、さまざまな罠が仕掛けられた建物というのはかなり面白い設定なのに、うまく生かされてないのが惜しい。
 前作にでてきたレイトの妹は嫁にでもいったのか、登場せず、そのかわりダミアンの恋人がでてくるのだが、忘れられたように物語にはからんでこなかったり、犯罪を目撃してしまった少年達の扱いもぞんざいで、脚本の杜撰さが目立つ。ベッソンさんは仕事しすぎじゃないのか。
 政府上層部では、この地区を再開発しようと目論み、ギャングと地元警察を煽って対立を激化させようとする。計画はまんまと成功し、地区は無法状態と化す。これを機に地区を爆撃してしまおうというのだ。ここらももうちょっとこまかく描きだしてほしかった。
 まあそんなこんなでダミアンとレイトがふたたび組んで町を救うのだが、真正面から敵を叩きのめすダミアンと、すばやく身をかわし逃げまわるレイトの動きの妙がなによりの見所。このふたりがすばらしいだけに、映画自体の粗さがもったいない。せめてタイ映画ぐらいしつっこくアクションを繰りひろげてほしかった。なにより、もっと強力な敵がほしい。
 じっくり作りこんだ三作目がみたいものだ。あと「ナイトオブザスカイ」の続編もみたいなあ。

"アルティメット2" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント