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zoom RSS 演劇でチンポ!

<<   作成日時 : 2007/05/08 06:56   >>

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 連休中は仕事が入ったり動物の世話したりで、存分に悪と闘うことができなかった。近頃じゃ、客席からただ舞台を眺めているより、場内を歩きながら自由に見物する展覧会のほうが演劇的なのではないかと思い始めているのだ。

 四月の終わりにポーラの文化映画上映会で、奄美大島の諸鈍シバヤの記録をみたよ。諸鈍シバヤはだいぶまえに国立劇場で上演されたのを見たことがあるのだが、あまり記憶に残ってない。せんだって紀伊国屋書店から発売された民俗文化DVDで諸鈍シバヤの映像があり、買わないかという誘いもあったのだけど、収録時間四十分ばかりで一枚二万円もするのではとうてい手が出せない。このたび上映されたのはおそらく同じ記録だろう。祭りのまえ、粘土で型を拵え、紙を張り重ねて仮面を作る作業から、人形づくりなどをみせる。大蛇にのみこまれる美女人形はとても美しい顔立ちだけども、それなのに胴体はごく簡単なつくりで、両腕が上下するだけのものだから、不思議に奇形的な感じをあたえる。かぶりもののシシも面白い。でもNHK放送博物館でみた竹富島の種子取祭の映画はもっと面白かったなあ。宝塚歌劇団でむかし採集した民俗芸能の記録映像が一般公開されるとの新聞記事を読んだけれど、こういう映像をもっと常時見られる施設をつくるべきだろう。演劇学者の工藤隆はこの二十年間「素晴らしき世界旅行」とか「ふるさとの伝承」のような記録番組をひらすら録画しまくっていたそうだが、各放送局は協力して演劇博物館あたりで映像資料公開できないのか。

 衛星放送では花柳章太郎・先代水谷八重子出演「明日の幸福」をみた。新派は生で見たことはなく、スカパー歌舞伎チャンネルでむかしの映像を何度か見た。なかでも「太夫さん」はすばらしく、もういちど放送されることを願っている。それで花柳章太郎に関心を持って、映画「残菊物語」なども見たが、女形としての芸がもっと見てみたいのだ。「明日の幸福」はテレビ放映された劇場中継の最古の映像だとのこと。現代物の喜劇で、とても面白かった。内容は、三世代同居の大家族が、主の宝物の埴輪をめぐって、夫と妻、嫁と姑、親と子といった関係の鬱憤が明るみにで、家制度の解放が明日の幸福になるという、意外にも進歩的な話。新派は喜多村緑郎の映像など残っているはずだから、それも放映してほしい。
 先月にはやはり衛星放送で、没後十年を迎える杉村春子の特集番組が二日つづけて計九時間放映され、録画して二日目の劇場中継三本をなんとか見た。オイラは翻訳物はほとんど見ないので、「欲望という名の電車」をこれではじめて見たのだが、あまり面白くなかった(もにゃもにゃ歌人は見たのだろうか)。そこへいくと時代物の「牡丹燈篭」は面白く、また現代物の喜劇「続・二号」は江守徹も出演し、充分に堪能した。杉村春子は喜劇を好まなかったらしいが、ヅラつけて外人演ずるよりずっといいのじゃないか。しかしいまになって考えると、北村和夫の追悼番組といっても通用するな。ちなみに北村和夫は、自殺した田宮二郎と沖雅也ともに、最後のテレビドラマで共演していたという過去を持っている。オイラは数年前の文学座アトリエ公演で「女人渇仰」を見たのが最初で最後だった。ガタイがよすぎて、あんまりうらぶれたかんじがしなかったけれど。杉村特番ではいくぶん具合が悪そうで、口がもとらなかったが、脳梗塞だったらしい。
 NHKはくだらない番組やるよか、過去のお宝映像をもっと放送してほしい。
 オイラは新劇系の劇団にいたことがあり、メーデーのデモにも参加させられたけど、内部の封建性を温存させたまま外に向かってだけ「民主主義を守れ」とかいっても通じないと思う。

 イメージフォーラムフェスティバルで「マリアアブラモビッチのセブンイージーピーセズ」をみた。ヨーゼフボイス等六〇年代からの幾人かの表現者によって演じられた伝説的パフォーミングアーツ七本を、自虐的行為で有名なアブラモビッチがスーザンソンタグに捧げ、再現する企画の記録映像。そのいくつかは、八年前に東京都現代美術館で開かれた展覧会「アクション」で紹介されている。見て面白いものとはいえないが、就中アブラモビッチ自身による作品「トマスの唇」が衝撃的。全裸のアブラモビッチが、最後の晩餐のように蜂蜜を舐め、葡萄酒を飲み、立ちあがる。彼女の腹には、五芒星が描かれており、彼女はその線に沿って、剃刀で皮膚を切り裂き、白い布をあてがい、拓を取るように血で染め、兵士のように軍靴と帽子を身につけ、ロシアだか東欧だかの戦争と平和の歌の流れるなか立ちつくす。その後、十字架のかたちをした氷の台に横たわり、さらに自らの背を鞭打つ。そんな行為が五回繰り返される。もう六〇歳を越えているはずだが、よくやるな。全体的に基督教的な受難の表現に満ちているが、ここまで肉体を傷つける必要がどこにあるのか、と思ったりする。いまの俺はこうした過剰な表現は乗り越えねばならぬものと考えているからだ。
 ついでに、ゼロ次元の加藤好弘と、横浜創造界隈ZAIMで開かれた「ART LAN@ASIA」に出展していた森下泰輔を批判しようと思ったが、長くなりすぎたし、めんど臭いのでやめる。彼らは近いようで対立してるようでやっぱり同じ穴の狢、西洋への劣等意識でベトベトになっているだけなのだ。「拡大された芸術概念」を提唱したボイスの足元にも及ばないし、偉大な東洋思想への理解など皆無だ。
 闘饂飩曰く、かくして、今日も正義は、私によって守られた!

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